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9月5日(金)今日の一言コメント

9月最初の書き込みになります。

そろそろ朝夕だけでも涼しくなってくれても良さそうな季節ではありますが、今年はいつまでも暑さが厳しく、後1ヶ月程度は我慢しなければいけなさそうに感じます。

今週火曜日の定休日は・・・朝6時に会社に行って請求書作りに勤しんでいました。

前日の月曜日もマリーナ閉店後、夜の9時まで請求書を作る為に事務所に詰めていたのですが、どうしても終え切れずに休日出勤となりました。

実を言えばですが、請求書を作る際は請求書にだけ集中していたくて、むしろ営業時間中よりも閉店後や休日の方が都合が良いんです。

請求書作成中に、揚げ降しその他の現場作業を間に挟むとどんなに気を付けていても、手が汚れる為、例え間に10分間でも作業をすれば、その後に綺麗になるまで手を洗う作業が付いて回ります。

これを面倒がって適当に済ませてしまうと、黒い指紋の付いたあまり綺麗でない請求書が出来上がり、更に最近新調した新しい淡黄色の封筒は特に汚れが目立つ為、それこそ指の先から爪の間までを神経質な位洗った後で無いと、3つ折りにして封をする作業に掛かれません。

南海マリーナの場合、請求締め日は20日、25日、末日の月に3回ありますが、殆どの方が末締めを希望されておられますので、どうしても月初めは、ほぼ丸一日中請求書に取り掛かる事となります。

そんなわけで今週の定休日はお昼までは請求書、午後からは泉佐野まで塗料の配達で一日が終わりましたのでこれにて本日の記事は終了と言ってしまいたいのですが、それではあまりに味気ないので今週は日々のマリーナ業務の内、船舶検査について書きます。

小型船舶の場合、6年に1度の定期検査を受ける必要があり、またその定期検査と定期検査の間に中間検査を受ける必要があります。

要するに検査名は異なりますが、3年毎にほぼ同じ内容の検査を受けなければならない事になります。

船舶の場合は和歌山市内のマリーナやボートパークでは祝日を除いて毎週月曜日に日本小型船舶検査機構の検査官に来て頂いて検査を受けるという方法で行います。

南海マリーナに保管されているお客様は殆どの方に検査の代行をご依頼頂いていますが、実は正直な事を言ってしまうと、数年前までは船舶検査はご自分でされても、それ程難易度の高い作業では無かったと思います。

ただし、ここ最近、特に2022年4月23日の知床遊覧船沈没事故があって以降はかなり検査が厳しくなり、これまでの検査では通用していた事柄が通用しなくなり、和歌山県の船舶検査の初回での合格率は40%前後と耳にする程に厳しい状況となっています。

そんな状況ですので、最近ではマリーナ保管艇のお客様だけでなく、ボートパークに係留されておられるお客様からの検査代行依頼も多くなってはいますが、余裕があるほどスタッフが揃っているわけではありませんので、保管艇以外のお客様の場合も出張検査は行わず、マリーナに持って来て頂いての検査となります。

今週月曜日もボートパークのお客様からの検査依頼となります。

まず、数年前までと色々変わった点から。

①救命胴衣

これまでは、救命胴衣は定員数揃っていれば余程の事が無い限り、最初に船舶に付属して来ていたもので合格していたのですが、最近では検査官が救命胴衣の前のジッパーをその場で開け閉めし、ジッパーがスムーズに開かない物や持ち手が千切れてしまった物は全て買い直しとなります。

船によってはですが、12人の定員で全て不合格という場合も結構ありますので、週に30~40着程度必要な事もあり、南海マリーナでも常に100着以上は新品の物を在庫しています。

両肩に付いている反射板シールが全然反射しない状態になっている物も多くありますが、この場合は反射板シールを上からしっかりと貼る事で合格品となります。こちらのシールも常時在庫しています。

また、膨張式の救命胴衣を検査用にされている方もおられますが、こちらも検査時には全てガスボンベを外して穴が開いていない事を見やすくし、且つ、10年以上経過したものは下の写真のように全て膨らませた状態にして空気の抜けが無いのを判断しやすくしておかなければなりません。

今回は検査官が膨らませるのに便利な充電式のハンディ空気入れを持っていたのでお借りしましたが、空気を抜く際には体で圧力を掛けて押しながら抜くという原始的な方法しか無く、今回は若干苦労しました。

ネットでさらに便利な空気入れと空気抜きをスイッチ一つで切り替えれる物を見つけましたので、本日購入してみました。

次回からは少し楽になりそうです。

②救命浮環

こちらは普通の浮き輪では無く小ぶりなプラスチック製の結構硬いものになります。

最近はこの救命浮環に関しても反射板シールが全く反射しない状態になっている物が多く、また、購入当初に付いていたナイロンロープがボロボロになってしまって無くなっていたり、別の物に変えられている船も多々あります。

但し、このロープですが何でも良いという訳でなく水に浮く物で無いと取り替えても合格品とはなりません。

安いものではありますが、急には手に入らない事も多いので、いつもそこそこの数は在庫しています。

③プロマリン

こちらは2~3ヶ月前に定価が2倍に値上げされましたが、値上げ後の検査でも取替指示された物もいくつかあり、こんな事なら値上がり前に替えておけば良かったと思われた方も多いかと思います。

注文後、直ぐには入って来ない事が多く、こちらに関してもいくつかは在庫して置かないと直ぐに検査には対応できません。

 

④ソナー

こちらはカズワンの事故以前から少し厳しくなり始めていましたが、現在では船底に穴を開けて設置する場合、ソナーの外にもう一段の浸水防止の為の外枠が付いた物で無いと検査には通りません。

今週検査の船も検査の為に事前に浸水防止の為の外枠を設置しました。

別の船の物になりますが、こういうものです。

⑤インバーターの絶縁抵抗検査

上写真に赤いインバーターが見えていますが、インバーターとはバッテリーからの12vまたは24vの電圧を100vまで昇圧して船で扇風機や電子レンジ、ポットなどといった家電を使えるようにするためのですです。

このインバーターだけなら検査の対象では無いのですが、インバーターから配線し、船のキャビン内にコンセントを取付けた場合は検査の対象となります。

要するに漏電していないという事を検査官立会いの下で専用の機械を使って検査する必要があり、コンセント1箇所毎に行う必要があります。この検査は毎回では無く、一つの船に対して1回のみしなければなりません。

⑥救命浮器の検査

5トン以上の船に関しては定員に相当する人数分の救命浮器を取付けなければならず、これまでの船には下写真の膨張式の物が多く取り付けられていました。

ただ、膨張式の物は検査の度に浮器の検査も受けなければならず、新品購入金額の半分近くの費用が掛かり、また、メーカーに送る手間も生じる為、南海マリーナでは最近固定式の救命浮器に切り替えて行かれる方が増えて来ていました。

但し、こちらもかつてはデッキ上の物入れやキャビンの奥に仕舞っていても検査は通過していたのですが、知床遊覧船沈没事故以降はデッキ上に設置し、もし本当に船が沈んだ場合にも上に浮かび上がって来るような状態にして設置して置かないと検査に通らないという事になりました。

確かにこちらに関してはその通りだと思いますので、必要な措置だと思います。

但し、そのような状態に置く為の既製品が未だに発売されていないのが現状となります。

現在カタログで販売されているのは、水を検知すると自動的にロープが切れて浮かび上がる方式の物がありますが、こちらの検査は2年毎となるので、上記の膨張式と手間・費用の面では若干マシな程度で面倒なのは同様となります。

南海マリーナでは固定式救命浮器設置のお客様には船が沈んだ時には勝手に浮かびあがるように少し余裕を持って製作したステンレスの枠の取付けをお勧めし、それにて検査を通しています。

船毎に邪魔にならない取付場所が異なりますし、使用している救命浮器の種類も変わりますので、全てワンオフとはなりますが、南海マリーナの場合は救命浮器が必要なお客様は5~6隻しかありませんので、1人1人対応させて頂いています。

その他タコメーターが故障していたら直さないと合格しない、上架の状態で検査を受ける場合は船底清掃済みである事、等々挙げていけばかなりの項目が数年前の検査から変わっています。(もしかしたら昔は私が知らなかっただけかも知れませんが。)

上記の様に最近の船舶検査は個人では対応しにくい位の難易度となって来ましたが、それでも費用削減の為、もしくはご自分で何でもされるのを喜びとしている方もおられますので、今回の記事が少しでもそのような方々の参考なりましたら幸いです。

 

それでは、今週末の予報です。

本日、台風15号が上陸・通過したようで朝の3時頃からの大雨と雷のドカンドカンという音であまり眠れませんでしたが、お昼までにはそこそこの良い天気となりました。近くに上陸したにもかかわらず、これ程影響の少なかった台風は滅多にありませんが、若干でも涼しくなりましたのでこんなのなら大歓迎です。

 

明日・土曜日は1.5メートル後1メートルの波予報となっています。

早朝は若干北風が強いようですが、だんだんと穏やかな風になってくるような予報となっていますので、少しゆっくり目な出航がお勧めでしょうか。

 

明後日・日曜日は現時点では1メートルの波予報となっています。

日曜日は広い範囲で風の穏やかな良い天気になりそうな予報となっていますので、安心して出航をお勧め出来そうです。

 

今週末も土日両日共に早朝よりマリーナを開店しております。

皆様のお越しをお待ちしております。

 

出航判断の参考に下記リンク先をご利用ください。

GPV気象予報

ウインディドットコム

気象庁 和歌山県の天気予報

ヤフー天気予報和歌山県北部

バイオウェザー週間気圧配置図

和歌山県付近の風情報

海天気.JP(友ヶ島灯台の天気予報)

海天気.JP(初島沖の天気予報)

 

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